7YEARS TO MIDNIGHT
「1.0EP[Falling into Deep]」リリースインタビュー
7YEARS TO MIDNIGHT。
記憶に間違いがなければ、初めてその名前を耳にしたのは、2013年7月初旬に、club Asiaで開催されたTake Ambulanceのツアーファイナルだったように思う。
当時Ashley Scared The Skyでベースを弾いていたMoo君が、「俺がASTS入る前にやっていたバンドのヴォーカリストが、新しくバンドを始めたんですよ。かっこいいからチェックしてみて下さい!」と言いながらTakeを紹介してくれて、当時リリースされたばかりの0.0EP[the door to]を一枚貰ったのがこのバンドとの出会いだったような。
それ以降、ライブを観る機会がなかなか無かったものの、やたらと印象に残るバンド名だったので、気になるバンドの一つとして、頭の片隅にその名前はちらついていた。
それから暫く経った後、サポートギタリストとしてRemembering Sensationの大音君が参加することが決定。それ以降ライブを観に行ったり、ハコの内外で色々と話しを進め、打ち合わせをたった一回した後に、CDをリリースすることが決まっていた・・・という勢いで。ここまで時間をかけずにリリースが決定したのは、7YTM以外だと楽フェス率いるSOUL JAPANぐらいのもの。この2バンドに共通しているのは、とにかく押しが強かったということです。
そんな内情はさておき、国内では他に類をみない独特な世界観・・・メランコリックかつダーク、それでいて妖艶な世界観が凄く印象的な彼ら。The Twisted Harbor TownともENDERとも違う、他の追随を許さぬ個性の塊・・・といった表現しか出来ないようなオリジナリティが魅力的な彼らに、初の全国流通音源リリースに纏わるあれやこれやを質問してみました。とにもかくにも、本邦初公開インタビューです!不思議な個性を放つ彼らの中身が、少しずつ伝わるのではないかと思います。
公開する時期としては少し遅かった気もするけど、つい数日前に、初の海外遠征(ジャカルタ)を発表したので、タイミング的にはある意味ちょうど良かったのかも?
取材・文 / 関口仁士
──まずは初の全国流通作リリースおめでとうございます!とりあえずお約束ってことで、メンバー紹介やこれまでの遍歴を教えてください!
T : ヴォーカルのTakeです。最近わりとみんな○ねばいいと思ってます。
O : ギターとダイエット担当のOotoです。体重が80キロ台なのでまだサポートです。
C : ギターのChibaです。いじめを受けています。
Y : 花火担当のYoshikiです。ティスって呼ばれてます。たまにベース弾
S : ドラムとコンポーザー担当のShunyaです。本体はiPadです。
(以下 T : Take、O : Ooto、C : Chiba、Y : Yoshiki、S : Shunya)
意味は無いです。
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──バンド名について。昔から疑問に思っていたんだけど、7YEARS TO MIDNIGHTっていうバンド名は、神盤と崇められている、某スクリーモバンドの白EP収録曲インフルーエンスですか?「7YEARS TO MIDNIGHT」って、終わりまでの7年間って感じの意味で捉えることも出来ると思うんだけど。バンド名に込めた意味があれば是非。
T : 意味は無いです。
S : 僕も不思議に思ってました。
O : 俺が入る時に意味伝えたらみんなびっくりしてました。
Y : ぼくはえいごわからないのでOotoくんがはいるまでよめませんでした。
C : 私は解ってたけど...みんな話し聞いてくれなくて...。
──Chibaは、元々嬢メタルバンドMary's Bloodのギタリストとして活動していたよね?嬢メタルシーンと、スクリーモやポストハードコア系の繋がりを全く見出せないけど、どういった経緯で7YTMに加入することになったの?
C : With9で見たので...。
O : えwwwそうなのwww
C : ほんとです...あと前に某DJイベントのスタッフをやらせていただいていた時期があり、その頃からこちらのシーンにも興味ありました...。
Y : 元々ドラムのShunyaと僕が前身バンドを一緒にやっていて、2人で今のメンバーを集めました。
S : ここまで実はほんとに長かった~。
(※ With9 : バンドメンバー募集やスタッフ募集等が出来るウェブサイト)
──去年の夏にデビュー作「0.0EP [The Door to...]」の無料配布~販売開始、9月にライブ活動をスタート、今年の1月にOoto君加入、そして今回のリリースといった流れで、かなりハイペースで活動してきているわけだけど、これまでの活動を振り返って的なものがあればお願いします。
S : 全部僕の頭脳と血のにじむような努力、そして着いて来てくれたメンバーがいたからここまで急成長できたんだと信じております。うん。
T : じゃあそれでいいです。
C : いじめが激しくなってきました...。
Y : 三尺玉が作れるようになりました。あと5弦ベースにちょうせ
O : 生活は崩壊しましたが、自分が加入したことでペースを早めてしまった感は否めないです。
S : 真面目な話、最後のメンバーがあのRemembering Sensationのデブということで、いささか戸惑いはありましたが、とてもいい方向に進んで行く要員だと思っています。元々音源先行のバンドでしたが、Ooto氏がサポートに入ってから、バンドとしてステージに立つ事をメンバー全員強く意識するようになりました。
O : あの
──耽美かつ荘厳、シアトリカルな世界観をベースにしたスタイルで、他に類を見ない独特な空気感のバンドだけど、元々どのあたりのバンドからのインスピレーションを受けてますか?
T : ヴォーカルとしてはOf MachinesやOutline in Colorからインスパイアされてます。
C : Kincaideってバンドを聴いてビックリしてギターを始めました。あと、えっと..その...あ、憧れの先輩がギター上手だったんでつ、つい...。
O : 両親の影響でクラシックなロックや70年代HRは幼少期に通過しました。中学時代にIRON MAIDENやJUDAS PRIESTなどNWOBHMに傾倒し、UFOのInto the Arenaを聞いてギターを始めました。フライングVを買いました。その後HelloweenやSONATA ARCTICA等クサメタル方向に進むも、Children of BodomやArch Enemyを聞いてメロデスに目覚め、世代的にKORNやSYSTEM OF A DOWN等を避けて通る訳にも行かずNU METALも聴いてま
~(中略)~
最近はThe AfterimageやPolyphia等djent系や、DaySeekerがお気に入りです。
Y : 僕はノイズやシューゲーザーが好きでよく聴いています。あとX JAPA
S : 久石譲や坂本龍一、ダニー・エルフマン等が素晴らしいと思います。そんな各メンバーの嗜好を加味した上で作り上げてきたのがこれまでの二作です。
──昨今のキッズが好きな、Two Stepやブレイクダウンからのモッシュパート盛りだくさんなスタイルとは、ある意味対極にあると思うけど、そこは敢えて狙ってるんですか?それとも自然とこういうスタイルに仕上がったとか?
S : ライブで見る分にはいいのですが、楽曲に導入するのは個人的にはあまり好きではないだけです。
Y : モッシュコワイ、ナグルケル、ヨクナイ。
O : でもまあ少ないながらもウチにもモッシュ出来る所もあるし、フロアで暴れてるのを見るのは大好きですよ!
──曲を書いているのはドラマーのShunya君だけど、曲作りの方法が他のバンドと違って個性的だと聞いたことがあります。その点について教えてください。また作曲している時点で意識していることもあれば。
S : まとまった時間が取れないので、何処でも作曲できるiPadで打ち込んだ後に、譜面に起こしています。もともと作曲した事が無い状態からのバンドスタートだったので、こんな形になったんだと思います。作曲の際に意識しているのは全てのパートが違う事をしている中、アンサンブルとして一つの楽曲になるよう意識しています。
人体の構造を知ってください。
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──7YTMの曲は、とにかく竿隊泣かせの弾きまくり感ハンパないけど、竿隊からShunya君へ、何かリクエストがあれば!
O : 人体の構造を知ってください。
C : なんだろう...えっと...。
Y : やっぱりギタリストとかベーシストが普通考える難しいフレーズは、スケール上下が多いんですが、Shunyaの考えてくるフレーズは音のインターバ
C : ティスは黙ってて。
Y : はい。
C : ノーモア小指スタート運指...かな...。
──ヴォーカルに耳を傾けてみると、クリーンヴォーカルのキャッチーさと、それに相反する激しさの対比が凄く押し出されていたり、曲の展開が複雑だから、歌うのがけっこう難しいのではないかと思うけど、苦労する部分とかあれば教えてください。あとは、ここを意識して聞いてもらいたいってことがあればお願いします。
T : ヴォーカルの存在を無視して作られた楽曲に無理矢理ねじ込んだ、ヴォーカルのバランスを聞いてください。
──前述のことを踏まえつつ、今回製作で苦労した部分や拘った点があれば、そこら辺を踏まえてどうぞ。
S : 既に一年前に楽曲としては完成していたので、音のクオリティを上げる事をかなり意識しました。具体的にはってわけではないですが、エンジニアを担当してくれたTaku氏、メンバーとの濃厚な打合わせができたので楽曲をより練る事が出来ました。
O : ギターフレーズやリフを何本重ねて、同期音とどう重なるのか綿密にチェックし、アレンジをかなり重ねました。又ギターの音色にはかなりこだわりました。
Y : おんしょくにこだわりました。
C : リフ...無茶な運指...弾ききる...。
T : 全部。
S : あとtkmnさんのゲストヴォーカル参加には、リメセンの爽やかな風を感じましたね。
O : おいやめ
──0.0EP [The Door to...]からの流れを機軸としつつ、更なるバンドの深化、変化を感じさせる内容の今作。今回から初めてOoto君が制作に参加したわけだけど、前作をレコーディングした時と今回とで何か大きく変わった点はありますか?
T : 特にありません。強いて言うなら太ってて邪魔でした。
O : ぬ。
S : そもそも前作の制作時にはレコーディング経験も無く、勝手が全く分かりませんでしたので、Ooto君がスケジューリングも含めて、レコーディングの段取りやプリプロを重ねてきたおかげで、レック前から全体像がある程度見えた状態で安心して進められました。
O:うむ。
C : メタル魂たぎるフレーズを多少入れてもおこられないんだなぁって...。
O : おう。
Y : 前作は録音にエンジニアは同席せずセルフでとってたんすけどぉ!今回はタクサンがぁ!いてくれたからぁ!マジィ!録り音が全然違うっすメーン!!
O : どうした。
──これはOoto君限定の質問になるけど、リメセンでは中心人物的な動きをしてたし、7YTMには一番最後に加入したし、作曲をしているわけでもないしって部分で、以前と比べて変化が何かあれば。
O : そうですね...リメセン時代もメインソングライターは基本的にtkmnで、さっきの質問とも絡んでくるんですが...。
自分は作曲もしますが、編曲やアレンジするのが一番得意なので、Shunyaの作ってくるクセの強すぎる〈笑〉曲のギターアレンジや展開を整理するのと、バンド運営の補佐をやっています。
なのでやっている事自体はあまり変わりはないのですが、Shunyaが運営面でかなりのアイデアマンなので、自分は最終調整やまとめる役、潤滑剤役なのでかなり楽ですね。
ミュージシャンとしても、Chibaがギタリストとしてスキルフルなので、提案可能なギターフレーズがかなり広がったのと、バンド自体もスキルフルなので、よりギタリストとしての自分を追究出来るようになりました。
ライブでのかおりんすまいるを是非見に来てください...。
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──それでは最後になりましたが、無事リリースも済んだということで、今後の活動の展望や目標としていることを教えてください!
T : がんばります。
Y : 世界中の人を笑顔にしたい。
S : やる気出してください(笑)今作は闇のエレクトリカルパレードと呼ばれましたが、次回作は改心し、浄化された爽やかな楽曲を既に作っております。冬に発売されるシングルにはOotoの曲も入り、新しい7YTMの音をお届けできるんじゃないかなと。
C : 次はどんな鬼畜フレーズを押し付けられるのか楽しみです...ライブでのかおりんすまいるを是非見に来てください...。
O : かおりんすまいる...?俺は今後ライブでは異常変態ギターヒーローかまします!次のシングルには7YTM初の自分作曲の新曲も収録予定ですが、かなりやりたい放題やらせていただきました。乞うご期待!
──今日はありがとうございました!